日記2019~

こんにちは

家で観た映画(2021年5月)

・アーミー・オブ・ザ・デッド

先日みた『パーム・スプリングス』はhulu配給だったし、アマゾンもオリジナル映画に力を入れ始めているようだけど、有名監督の作品数でいうとNetflixのほうがまだまだ強い印象。

ドーン・オブ・ザ・デッド』で有名なザック・スナイダーの作品、『アーミー・オブ・ザ・デッド』はゾンビとしての新しさで言っても革新的(組織化されていたり、身体能力がやたら高かったり、眠ったり)だったし、(予告しか観ていないけど)『300 〈スリーハンドレッド〉』を彷彿とするような大群のうごめく様子もなかなかよかった。ストーリーも自分的には好み。ただ、Netflixの予告のノリと結構違うので「うわ~そういう結末」ってなっちゃう人もいそう。

ただ、これは家の小さなPCスクリーンでみるにはもったいなさ過ぎる作品で、こういうのこそ映画館の大きなスクリーンで、いい音で観るべきだよなと思った。

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・ア・ゴーストストーリー

 

蓮實氏が『見るレッスン』でデヴィッド・ロウリー監督のことをかなりべた褒めしていて、感動しすぎて本人にメールを送ったとか、なぜ日本人は、もとい本国の人たちはこの監督のすごさに気づかない!と、とにかく熱く語っていらしたので慌てて確認。

この映画、公開当時はポスターとかあらすじがなんかファンシーだなと思ってスルーしていたのだ…。

 

ところが!!みてみたらかなりびっくり、ぜんぜんファンシーではなく不穏な感じで終始ショットに緊張感がある。ストーリー展開も面白いし、カメラがふわ~と空を映していたかと思うとがくんと落ちたり、すごい!の連続。家の中の光の反射具合もかなりこだわりを感じたし、黒沢清監督あたり好きなひとは気に入りそう。

 

『さらば愛しきアウトロー』とか、タイトルどうよと思って完全スルーしていたけど、これも観なければ…。

 

 ・ゴジラ

はいはいこれも蓮實さんが『見るレッスン』で、「ゴジラ第一作目は制作陣がほぼ成瀬組」と書いているのを読んであわてて観ましたよ。知らなかった…。

多少そういう色眼鏡でみているので「いや~やっぱりすごい」と言いながら終始観てしまったのは否めない、けど、やはりすごいよ、戦後10年も経っていないのにこのクオリティって…。

CGがない時代だからカットでの工夫が細かくて、逆にいまCGが使えるようになったけどその工夫の域をまだ超えていないんじゃないかなと思った。

 


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映画館で観た映画(6月)

更新サボりすぎて収集がつかないのでまとめて…

6月は7本!けっこう観た方かも。

  • ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ

セルジュ・ゲンスブールの監督作品ということで正直まったく期待せずに観に行ったんだけど意外や意外、とてもよかった(ごめんなさいゲンズブール)。

印象的なショットが多いし、劇中で流れる’Ballad de Johnny Jane’は見終わったあとも呪いのように脳内で無限ループ。気まずい場面でもこれさえ流しておけば許してもらえそう、という知見を得た。

  • デッド・ロック

『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』は実は『デッド・ロック』を観るついでにみよう、という位置づけだったけど結果的に逆転…。これも何か所かは良いシーンがあったし、CANの音楽も良い感じ、ちょうど無国籍性のある映画について考えていたところだったのでそういう題材としてもおもしろかったけど、ちょっと期待しすぎた感。

  • クルエラ

友だちに誘われて観に行った。一人だったら絶対に観てないであろう作品なので彼女に感謝。この手の映画をみると「うわ~お金かかってる!」というのが先に来てしまうのをどうにかしたい。とにかくエマ・ストーンがかわいい。衣装が素敵。ストーリーも退屈せず観ることができた(監督はアイ・トーニャとかラースとその彼女を撮った人だった)。ファッション好きそうな子が観に来ているのが一番よかった。

ずっと楽しみにしていた&観なければいけないという義務感でサービスデーではない日に観に行った(そのおかげでポスターもらえた)。ブレッソンおなじみ、文字での表現や手元のズームアップなどなど確認しつつ。どのショットも緻密で「静謐」っていう単語はこういうときに使うんだな…と思った。そういえばブレッソンって見終わったあとにずし~んとくる作品が多くて、そういうところも唯一無二の存在だと思う。

  • 逃げた女

実はホン・サンスみたことがなかったのでどれどれ、という感じで観に行った。不思議なカメラワークする人だな!というのが第一印象、第二にネコちゃんかわいい!第三に構築美、構造美を追求する監督なのかな?という印象。ホームビデオみたいなもっさりしたズームアップ、なんだか笑ってしまった(いい意味で)。

主人公が3人の友だちに会いに行くんだけどぜんぶ構造が対になっていて面白いなと思った。

しかし…ファッション誌でもけっこう取り上げて合って、なんでこんなにホン・サンスって人気なんだろう?と疑問。

  • オー!スジョン

…その謎を解き明かすべくユーロスペースの特集上映と向かった。

この映画は途中で「タイムリープ?」「巻き戻し??」ってなるんだけど、なるほど反復系かと納得。誰の作品だったかは忘れたけど(肝心なところ)あるよね反復する映画。それで、やっぱり構造美(美なのかどうかは置いておくとして)な作風の人なんだなと思った。こういう監督の作品が広く親しまれるのって文化的にとてもいいことだと思う。大好きかと言われるとまだ判断しかねる&そこまで好きにはならない気もするけど今後新作が出たら毎回チェックするだろうな。

  • トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング

映画館で2~3度予告編を観たんだけどまったくどういう話なのか分からず…

だけどなんだか気になる…

サービスデーだけど時間帯的にちょうどいいのがこれしかない…

ということで、観る前にどういう作品なのかを調べたら、どうやら実在の人物をベースにした作品ということを知って、Wikipediaをざっと読んだところどうやらねずみ小僧的な…。

で、原題そのままというのも気概を感じて良いな、と思ったんだけど全然覚えきれない&SNSでもタイトル途中であきらめている人多し。苦笑

邦題タイトルの役目にここにありけり。

 

内容はとてもよかった!これは書きたいことがあるので単体で投稿しよう(予定)。

映画館で観た映画(愛のコリーダ)

戦場のメリークリスマス』が苦手だ。

作品が悪いとかではなくて、個人的に嫌な思い出があって、あのテーマ曲を聴くといらっとするのだ。嫌な思い出よりも前に鑑賞済みだったのが不幸中の幸い…。

 

ちょうどいま『愛のコリーダ』と『戦場のメリークリスマス』を武蔵野館で上映していて、どちらもスクリーンでは観たことがなかったしどちらも観るべきなんだろうけど、そういう事情があるので『愛のコリーダ』を観ることにした。

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『ミッド・サマー』で途中までモザイクなくて途中からモザイクかかった(逆だっけ)瞬間、「今まではよかったのになぜ!?」と心の中で突っこんだ覚えがあるけど、それと似たどうでもいいツッコミをすると、散々モザイクしといて切り取ったらモザイクしなくていいの?と思った。

それは置いといて、ひとつひとつの画がしっかり作り込まれていてすごい。藤竜也肌襦袢一枚で河原みたいなところを走るシーンとか、序盤で雪が降るなか、主人公が藤竜也と奥さんの部屋を覗くショットとか。

女の人の肌感も生々しく撮られていて、たちのぼる熱気というかじめっとした湿度?みたいなものを感じた。

 

漠然とだけど、この熱量の作品って今後現れないだろうなと思う。今が悪いとか昔が良いとかではなくて、これを撮らないと死ぬ!ぐらいの勢いと、それにこたえることのできた役者陣、制作陣がちょうどそのときにちゃんとそろっていた、という感じがする。

 

戦場のメリークリスマス』もスクリーンで観なきゃいけないかな~

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