日記2019~

こんにちは

映画館でみた映画(燃ゆる女の肖像)

前から気になっていたけど見逃していた映画。武蔵野館での上映が木曜までということなので『ルクス・エテルナ 永遠の光』をみた後に鑑賞。

 

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アヴァンギャルド系な映画の後に観たというのもあって、「ザ・映画だ!」と思ったのと、「そりゃ話題になるよね、受賞するよね」とうなずける、重厚で丁寧につくられた作品だった。

 

とある人の感想で、「肖像」の「肖」が反対を向いているのは意味がある、というのを読んでいたのだが、確かに印象的なシーンを象徴している。苦言されがちな日本のキービジュアルだけど、このアイディアは良い。

 

画家が主役というのもあって、絵を描く描写も多いのだが、その際の手や筆の動き、画材の音などがとても綺麗だった。場所も、海岸と部屋、食堂の3つがメインといったところで、シンプルゆえに主演のアデル・エネルとノエミ・メルランの演技が際立ってみえた。

 

夜に海岸で行われていた小さなお祭り?のシーンでは召使のソフィと同じような服装をした女たちが不思議な声をいっせいに出し始めたかとおもうと歌いはじめ、儀式のような雰囲気を醸していてミステリアスだった。エンドロールもこの曲が流れるのだが、秘めた恋愛というテーマとマッチしていてよかった。

 

中盤~終盤に、エロイーズが白いパジャマ(だと思っていたらウエディングドレスだった)を着て亡霊のように浮かび上がる描写は黒沢清監督のそれのようだった。黒沢監督は本作みたのだろうか、気になる。

 

この手の(決して許されないわけではないが、さまざまな事情により)許されない恋愛の話は、別れた後の話がぐっとくることが多いのだが『 君の名前で僕を呼んで』のエンドロールなど)、この映画もそうで、二つの再会が最後に語られるのだが、個人的には最初の再会のほうで何ともいえない気もちになってしまった。

 

監督のフィルモグラフィーを調べていたら、

現在、女優アデル・エネルと暮らしていたが、『燃ゆる女の肖像』の撮影前に友好的に破局する

 という項目にびっくりしてしまった。そうだったの…。

 

次回作も期待。

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